I INTERPRET LONDON

ロンドン在住の通訳者平松里英のブログ

Category: 徒然雑想(ひと休み) (page 2 of 4)

2017年ダボス会議 中国は国家主席が初出席、ドイツは今年も欠席

習国家主席とダボス会議

習国家主席とダボス会議

 

ロンドン在住日英通訳者の平松里英(rielondon)です。今回は中国は初の国家主席が参加、その反対にドイツやフランスなど西側諸国の首脳クラスは欠席という今年のダボス会議を取り上げます。「気になる英語表現」は最後にあります。

【今日のニュース素材】 “Xi to be first Chinese leader to attend Davos World Economic Forum(10 Jan, 2017 Reuters)

【ざっくりサマリー】
✔ 今回の「ダボス会議」では初めて中国の国家主席が出席
✔ 中国の狙い
✔ ドイツ、フランスなど欠席

1月17日から始まる2017年ダボス会議

今回は1月17日から20日まで開催される2017年世界経済フォーラム(通称 ダボス会議)について取り上げます。

同記事では、

ダボスで開かれる世界経済フォーラム、今年はグローバリゼーションに対する大衆の怒りの増大と米大統領就任間近のドナルド・トランプ政権について重点を置く
the World Economic Forum (WEF) in Davos, which this year will dwell on the rising public anger with globalization and the coming U.S. presidency of Donald Trump.

とはっきりと書かれているように、1月20日のトランプ米大統領就任を目前に控え、各国指導者、企業のリーダー、そして市民も、全員が「焦点がブレないように」「惑わされないように」各人が意識的に取り組み、努力していくことの重要性を世界に呼びかけていくのでしょう。

中国習近平国家主席がダボス会議に初出席

中国は1979年からダボス会議に出席しており、これまでは「序列2位の首相どまり」であったが、今回は序列1位の国家主席が出席する模様。 スイス滞在は15日~18日でジュネーブの国連事務局や世界保健機関(WHO)、国際オリンピック委員会(IOC)を訪問する予定だとか。

中国として今回のダボス会議の主役を取りに行く恰好だ。

Xi will take centre stage at the Jan. 17-20 forum with China presenting itself as a champion of globalization.

主席はTPP(環太平洋パートナーシップ協定)交渉からの撤退を表明しているトランプ次期大統領が決定した米大統領選の数日後に行われたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で、保護主義への反対を強調。
Xi led a forum of Asia-Pacific leaders in Peru in November in vowing to fight protectionism, just days after Trump won the U.S. election having pledged to pull out of the 12-nation Trans-Pacific Partnership (TPP) trade deal.

中国の希求する全世界の経済秩序の形成」を標榜する中国は、2014年北京のAPECでFTAAPの早期実現を唱えた際に日本・アメリカは難色を示した(と認識)しており、オバマ大統領はTPP構想の実現に積極的であるが「この点においては中国と一線を引いて」おり「中国はアメリカを中国側に引き寄せる」ことができなかった。 (Newsweekジャパン「ペルーAPECで習主席FTAAP強調―北京ロードマップ

」)

中国はこれまでも貿易における市場へのアクセスがない、中国に対する保護主義的な施策だと批判的であった。製造強国を目指した「2025年メイド・イン・チャイナ」計画 [今後十年における製造業の発展のロードマップとして2015年に発表] では最先端のIT技術やロボット技術を含む分野での国内製造を革新的に推進することを示している。
Foreign businesses in China, however, have long complained about a lack of market access and protectionist Chinese policies. These include a Made in China 2025 plan that calls for a progressive increase in domestic components in sectors such as advanced information technology and robotics.

世界の指導者や財界人が集まるダボスで、中国は存在感を示し、トランプ氏が就任する前の実質アメリカ不在の数日間だけでも先に交渉を進めることでトランプを牽制するつもりなのでしょうか。

そして、昨年からの西側の乱れを逆手に取り、ドイツ(メルケル首相)が逆境で足踏みをしているうちに駒を進めたい、という思惑なのでしょうか…。

2017年ダボス会議 ドイツ、フランスなど欠席

3000名に上る参加者には、各国首脳、中央銀行、企業約1000社から約1800名の経営者層が含まれるが、常連のドイツのメルケル首相は昨年に引き続き欠席。フランスのオランド大統領も今回は欠席。カナダのトルドー首相欧州委員会のユンケル委員長も欠席です。

いずれも米大統領就任を目前にトランプ氏と会うことになるのを避けていることと、議論の中心が大衆の増大する怒りと不均衡、そしてトランプ氏になるということですから、ここで発言するわけにはいかない、というのも宜(むべ)なるかな。

イギリスのEU離脱投票とトランプ当選は政治的既成勢力とグローバリゼーションに対する増大する大衆の怒りが原因であり、指導者たちは世界のエリートが集まる豪華なスキーリゾートで開かれる会議とは言え、二の足を踏んでいる。
“But after the Brexit vote in Britain and the election of Trump were attributed to rising public anger with the political establishment and globalisation, leaders may be more reluctant than usual to travel to a conference at a plush ski resort that has become synonymous with the global elite.” (Daily Mail “Germany’s Merkel to skip Davos on eve of Trump presidency” )

2017年ダボス会議 アメリカからは誰が出席するのか

アメリカはバイデン副大統領ケリー国務長官が出席するが、フォーラムの数日後に退任というタイミングでの出席は同会議の主催者シュワブ氏によれば「引継ぎ中のチームから新体制(トランプ政権)を代表して来る」とのことで、交代する前に引き継いでおきたいことを伝えに来るということでしょう。

ダボス会議、今回のテーマは?

1月7日~20日にかけて行われる世界経済フォーラム(World Economic Forum)通称「ダボス会議」。

今回のテーマは“Responsive and Responsible Leadership(敏感で責任あるリーダーシップ)”

昨年のダボス会議のテーマは 「第四次産業革命(The Fourth Industrial Revolution)」で、

その速度、システムにおける影響。現在の大躍進は歴史に前例のないスピードで起こっている。

“velocity, scope, and systems impact. The speed of current breakthroughs has no historical precedent.”

AI(人工知能)が人間を超える日、自動運転車は車の未来をどう変えるか、3Dプリンターは製造業を破壊するか、各超現実や人間とコンピューターの融合は世界をどう変えるか、といったエリアについてさまざまなディスカッションがなされました。

それに対し、今回のテーマを“Responsive and Responsible Leadership(敏感で責任あるリーダーシップ)”としている。

その背景は、シュワブ氏による”Five leadership priorities for 2017”  のなかで触れられている以下の文章からわかります。

昨年起きたことからもわかるように、リーダー(指導者)たちは役割を任せてくれている人々の求めることにResponsive(敏感)でなければならず、ビジョンを示し進む方向を示しながら、人々がより良い未来を思い描けるようにしなければなりません。

As the past year has demonstrated, leaders must be responsive to the demands of the people who have entrusted them to lead, while also providing a vision and a way forward, so that people can imagine a better future.

第4次産業革命をしっかりと把握しながら、AI、モノのインターネット、自動運転車、3D印刷、ナノテクノロジー、量子計算といった分野における進歩によってもたらされる劇的な変化を見据えて各種産業を再定義し、一から新しいものを作り出す力が指導者には求められるのです。

Firstly, they will have to come to grips with the Fourth Industrial Revolution, which is redefining entire industries, and creating new ones from scratch, owing to groundbreaking advances in artificial intelligence, robotics, the Internet of Things, self-driving vehicles, 3D-printing, nanotechnology, biotechnology, and quantum computing.

そこにあるメッセージは、

リーダーたちは進むべき方向を見失ってはいけません、すなわち真の価値観に根差した力強いビジョンから逸脱してはいけないということなのです。

They must never deviate from their true north, which is to say, a strong vision based on authentic values.

 

という言葉に集約されているように感じました。

 

《注目の英語表現》

  • dwell  重点を置く
  • take centre stage at  主役を取りに行く
  • political establishment  政治的既成勢力
  • plush  豪華な (もともとはビロードのプラシ天のことで、俗に豪華・贅沢品を意味する)
  • responsive  要求に対応する、反応が早い、頻繁に反応する
  • responsible  責任ある、責任能力がある
  • no historical precedent  歴史的前例のない
  • true north  進むべき方向

 

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▶ 関連記事 4 steps to making leaders more accountable

 

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国連事務総長 就任「2017年を平和の年に」演説

Appeal for Peace 01.01.2017

ロンドン在住日英通訳者の平松里英(rielondon)です。今回は 国連事務総長正式就任2017年年初の演説 を取り上げます。「気になる英語表現」は最後にあります。

 

【今日取り上げるニュースメディア】

UN News Centre New UN chief Guterres pledges to make 2017 ‘a year for peace’

【ざっくりサマリー】

✔ 新 国連事務総長にポルトガルのグテーレス氏が正式に就任

✔ 年初の演説で「2017年を平和の年に」と訴え

✔ 次期 国連事務総長に決まったのは2016年10月13日

✔ 任期は5年後の2021年12月31日まで

✔ グテーレス氏の略歴

2017年1月1日 新 国連 事務総長の正式就任

2017年元旦、第9代 国際連合事務総長にアントニオ・グテーレス(António Guterres)氏が国連総会(the UN General Assembly)にて正式に就任しました。

「これまでは安全保障理事会が候補を一人に絞り、この唯一の候補のみが国連総会に提案されていました。安全保障理事会でのいわゆる密室の協議で事実上決定されていたため、選出プロセスの閉鎖性に批判が集まっていました。」(http://www.unic.or.jp/news_press/info/18566/)

これを受け、2016年4月には国連初の試みとなる公開面談が行われ、10月に初めに国連安全保障理事会(the UN Security Council)が国連総会に勧告し、就任が確定しました。

そして、就任宣誓式(swearing in – ceremony)が12月12日でした。

激震の2016年、2017年は?

「一年の計は元旦にあり」

暗澹たる、そして激動・激震の2016年が幕を閉じ、続く新年の幕開けでの交代だけあって、

2017年を方向づける幸先の良い出発だったと、後で振り返れるよう願わずにはいられません。

国連事務総長の任期

さて、グテーレス新事務総長(Secretary-General)は1995年から2002年までポルトガルの首相を務め、

2005年から2015年までは国連難民高等弁務官(the UN High Commissioner for Refugees )として様々な活動に従事。国連事務総長の任期は5年なので、2021年末までということになります。

なお、第8代の国連事務総長 藩基文氏の任期は2007年から2016年までの10年間(つまり5年任期を2期)でした。

これまでは、近年では、第6代事務総長 エジプトのブトロス・ブトロス-ガーリ氏が、アメリカが再選に際し拒否権を発動したため5年で退任した以外は、第7代 コフィ・アナン氏、第5代 ハビエル・ペレス・デクエヤル氏も2期(10年)務めています。

事務総長による新年のスピーチ全文

新事務総長は新年の抱負として、“Peace must be our goal and our guide” と述べ、2017年を平和に向けた年とするようすべての市民、各国政府、指導者たち(all citizens, governments and leaders)に向けて様々な相違を超える努力をするよう(to strive to overcome differences)訴えました。

2017年1月1日 国連事務総長スピーチ 平和への訴え -全文-(Appeal for peace from UN Secretary-General Antonio Guterres)

他メディアの関連ニュース

2016年10月13日のCNNニュース「国連がポルトガルのアントニオ・グテーレス氏を次期事務総長承認 (UN approves Portugal’s Antonio Guterres as next secretary-general)

では、10月5日に逃げ切りの最有力候補as the Security Council’s runaway favorite)となっていた氏を193加盟国の全会一致で次期事務総長となることを承認したと報道されています。

どんな国連事務総長になるでしょうか。

2016年10月6日のBBCニュース 「グテーレス氏とは誰なのか。次期国連事務総長の人物像 (Who is Antonio Guterres? Meet the UN’s next secretary-general)」では、

グテーレス氏は副事務総長に女性を起用すると予想されます。「男女共同参画」の国連における重要性を説いてきたからです。

He is widely expected to select a woman as deputy secretary-general, having said that “gender parity” is crucial at the United Nations.

とあり、

ヨーロッパ外交評議会の研究員、リチャード・ゴワン氏によれば、内部関係者はポルトガル出身のグテーレス氏が「国連に必要な『尻叩き』をしてくれるのではないか」と話している、とのこと。

Richard Gowan, a UN expert at the European Council on Foreign Relations, said insiders believed Mr Guterres, from Portugal, “could give the UN the kind of kick up the backside it needs”.

グテーレス氏の背景

グテーレス氏は、50年余り続いたポルトガルの独裁政治が終焉した1974年に社会党に入党し、間もなく専従の政治家になりました。[それ以前は大学で電気工学と物理を勉強し助教授をしていた。]

He joined the Socialist party in 1974 – the same year five decades of dictatorship came to an end in Portugal – and soon became a full-time politician.

 

1995年には社会党の書記長に就任、のちに首相に就任し2002年まで務めました。

In 1995, three years after being elected the Socialist Party’s secretary-general, he was voted in as prime minister, a position he held until 2002.

 

今回の国連事務総長の指名前のUNHCR(国連難民高等弁務官)としての経験が今回の人事への試金石(=意訳)となりました。

Prior to his nomination, he said that his work at the UNHCR had been excellent preparation for a secretary-general.

第9代 国連事務総長の役割

事務総長の役割(The role of the Secretary-General)」に、以下のように記されています(抜粋)。

立場が対等な外交家であり唱道者であり、公務員であり、CEOである、事務総長は国連の理想の早朝であり世界の人々、なかでも特に貧しく弱い人々の利害における代弁者である。

Equal parts diplomat and advocate, civil servant and CEO, the Secretary-General is a symbol of United Nations ideals and a spokesman for the interests of the world’s peoples, in particular the poor and vulnerable among them.

 

《注目の英語表現》

  • The UN Security Council  国連安全保障理事会
  • The UN General Assembly  国連総会
  • gender parity  男女同権、男女共同参画
  • at the helm of the United Nations  国連の舵取り役に当たり
  • civilians are pounded with deadly force  市民が致死性の高い武力で猛攻撃を受けている
  • forced from their homes, dispossessed and destitute  家を追われ、貧窮しており
  • fueling cycles of mistrust and fear that can last for generations  不信と不安の循環のエネルギーとなって何世代nにも続く可能性がある
  • peace must be our goal and our guide  平和が私たちの目標であり、手引きでなくてはならない
  • I appeal to you all  懇願する(切に訴える)
  • equal parts diplomat and advocate  立場が対等な外交家であり唱道者
  • the poor and vulnerable  貧しく弱い立場にある人々

 

今年最初の記事は1月1日のグテーレス氏のスピーチの中から、次のことばで締めくくろうと思います。

それではまた!

 

“all that we strive for as a human family […] depends on peace.

人類 として私たちが尽力することのすべては平和にかかっています。

But peace depends on us.”

ところが、平和は私たちにかかっているのです。

 

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▶ 関連記事 国際連合広報センター「この人に聞く:次期国連事務総長に任命されたアントニオ・グテーレス氏」

 

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カテゴリー:世界の動きと英語

“Still Alice” 『アリスのままで』を観て

友人の祖母は、老人ホームで「自力でご飯が食べられなくなったら(安楽死させて)」という指示を生前だしていたらしい。親しくしているアメリカ人の友人の話だ。残された家族には酷な話で、安楽死させる処置をする医師の気持ちもいかばかりか、と考えてしまう。

でも、自分が似た立場だったら、選択肢としてあるのなら、考えないといったらウソになる。
日本ではまだ公開されていないということなので「ネタバレ」でこれから観ようと思っている方々の体験を台無しにしたくないので、詳細は避けるが、映画のなかで、アリスが自分の病気について聴衆に話すシーンがある。そこで、 I’m not suffering, I’m struggling. と語る。
ここのシーン、そしてセリフが私にはとても印象的だった。娘と観ていたのだが、気づかぬうちに仕事のことを考えてしまう。もし、このスピーチの通訳を任されたとしたら、どう対応しただろうか。ここは、ちゃんと意味も背景にあるものも、そして温度も、しっかりと伝えることが大事だ、と感じた。この感動を過不足なく、しっかりと伝えなければならない、と。
『五体不満足』で乙武さんも書いていたけれど、「障害は個性」、と言おうか、「障害は特徴」と言おうか。
(このあたりの考え方ですが、いろいろと意見が分かれるところで、これだけで立派に議論が成り立ってしまうので、ここでは掘り下げることはしません。) 
この1センテンスで彼女は何を言おうとしたのだろうか。
  • suffering  苦しむ、苦痛を経験する、我慢する
  • struggling  もがく、苦労して進む、苦闘する
suffer していないが struggle している。つまり、苦しんでいるのではなく、苦労している。Cambridge Dictionaries On-line によると “a very difficult task that you can do only by making a great effort ” つまり、struggleには痛みが伴うとは限らない。
suffer は否定文や疑問文では「我慢する」というような意味合いがあり、つまり「受身」だけれど、struggle のほうは、上記にあるように「苦労して進む」「努力している」―つまり、「能動的・積極的」である。
どこかが痛いわけではないけれども、(以前は当たり前にできたことができなくなって)ひとつひとつやりこなすのに苦労している、それでも負けじと戦っている(ともすれば負けてしまいそうになるけれど)―ということではないか。
彼女は、痛みや苦しみに絶えているのではなく、もがいている。あきらめず努力を続けている。ほんとうに、自分で考え出した、いろいろな工夫をして努力している。そのひたむきな姿に感動する。
そして、病に倒れたとき、自分はこれほど勇敢で、ひたむきでいられるだろうか、身につまされる思いと同時に、負けるとわかっている戦いでも最後まで全力で戦わなければならないとき、自分はこんな風になれるだろうか。
こんなことを考えながら、亡くなった父のことを思い出した。父のことは思い出すというより、いつも頭のどこかにある。父の病気はアルツハイマーではなかったので、同じではないが、向き合い方がもう少し後ろ向きだった気がする。
ひたむきな生き方、あきらめない生き方は、勇気と精神力、そして体力が必要だ。病気が何であれ、こんな強い生き方ができる自分でありたいと思った。そこまでしてでも戦う価値のある戦いがあると、そのことを改めて考えさせられる映画であった。
(Photo: https://vimeo.com/117595120)

ヒンドゥーの結婚式

以前勤めていた会社の同僚の結婚式に招かれて行ってきました。
ヒンドゥーの結婚式ははじめてだったので、行く前からとってもわくわくしていました!
My dear ex-workmate, always pretty & proper, got married the other day. I was so excited and felt honoured to be invited to her wedding. I went along with another ex-workmate, who is also always well dressed and pleasant.

もう招待状から違います!こんなキラキラで鮮やかな招待状をもらうのははじめて。しかも、結婚式は二日にわたるようでした。あまりにきれいなので、捨ててしまうのはもったいない!記念に、そして素敵な思い出にとっておきます。
When the invitation arrived, I was taken by surprise how bright and different it looked! In the envelope, there were two invitations for separate days. I was simply impressed how beautiful they were. Obviously, I am going to keep these.

期待を裏切らない華やかさと、カラフルさで、もうお祝いの雰囲気いっぱいでした!! もう一人元同僚が招待されていて、仲良しだったので一緒に行きました。浮いてしまうのではないか、と少しだけ心配していましたが、その心配は杞憂に終わりました。

I imagined it to be all very colourful, and truly celebratory – indeed it was! What I loved the most was that despite the fact I didn’t know anyone other than the bride and the other ex-co-worker mentioned above, it felt so comfortable…!! I wasn’t particularly nervous before arrival but I thought it was only natural even if I felt a little out of place. However, my fear was proven groundless.

儀式は、日本よりも、イギリスよりも手が込んでいます。時間も長くかかりました。祭祀が二ヶ国語でお祈りや誓いの言葉を口にするので、通訳が入るとこんな気分なのかな、と思ったりしました。
The ceremony and rituals were different and more complicated than I have seen in Japan or the UK, likewise, it required longer time, naturally. The priest prayed and implemented the matrimony in two languages, one after another – perhaps similar to the situations like meetings with consecutive interpreting.
朝、式場に着いたときは雨降りだったけれど、いつの間にか晴れてすばらしいお天気に!雨の結婚式って、「雨降って地固まる」とか幸せが「降り込む」といって、日本では縁起がいいんですけどね。
It was rainy in the morning, and then it cleared later on, a beautiful blue sky out there. How suitable was that? Rain on a wedding day isn’t a bad thing in Japan, adversity strengthens the foundations, and also it is said that blessings fall upon us like rain. 
天窓から光が降り注ぐ廊下、そして式場全体が天窓がところどころにあってまぶしいくらい明るくて、ほんとうに気分も軽やか、そして華やかにすばらしい結婚式でした。朝から晩まで続くお祝いで、クイズや踊りもこのあと続くということでしたが、私たちは名残惜しいものの、暗くなる前に退散。でもほんとはずっと見ていたいほど、終始興味津々でした。
I loved the skylight. It lifts up my mood, and it changes the atmosphere in an instant, I think. It turned sunny, and it was all bright and cheerful in the corridor, banquet rooms… it was fantastic. Very suitable for such a celebratory day!

日本で言うなら引き出物かな。新郎新婦のイニシャルが二人とも「M」だったので、「M&Ms」が入った小さな入れ物を渡されました。これのキラキラ!おめでとう!これからもお幸せに!!
As we were about to leave, bride’s brother gave us these. The initial for both bride and groom was ‘M’ therefore M & M’s – so sweet!! Such a lovely and sweet small gift. It’s a lovely reminder of the day for us too. Congratulations both of you!!

Everybody, Somebody, Anybody and Nobody の話

Everybody, Somebody, Anybody and Nobody の話って聞いたことがありますか?上の写真の話なんですが、写真だとちょっと読みづらいので下にタイプします。
That’s not my job! 
“This is a story about four people named: Everybody, Somebody, Anybody and Nobody. There was an important job to be done and Everybody was sure that Somebody would do it. Anybody could have done it, but Nobody did it. Somebody got angry about that, because it was Everybody’s job. Everybody thought Anybody could do it, but Nobody realised that Everybody wouldn’t do it. It ended up that Everybody blamed Somebody when Nobody did what anybody could have done.”
まず一文ずつ見てみましょう。
That’s not my job! 
あれは私の仕事ではない!
This is a story about four people named: Everybody, Somebody, Anybody and Nobody. 
これはEverybody、Somebody、Anybody、Nobodyという名前の4人の物語。
  • Everybody(=誰もが)
  • Somebody(=誰かが)
  • Anybody(=誰でも)
  • Nobody(=誰も~ない)

There was an important job to be done and Everybody was sure that Somebody would do it. 
やらねばならない重要な仕事があった。そしてEさんは、Sさんがきっとやるだろうと思った。
つまり
やらねばならない重要な仕事があった。そして誰もが、誰かがきっとやるだろうと思った。
Anybody could have done it, but Nobody did it. 
(その仕事は)Aさんができることだったが、Nさんがやった。
つまり
(その仕事は)誰でもできることだったが誰もやらなかった。
Somebody got angry about that, because it was Everybody’s job.
Sさんがそれに腹を立てた。それはEさんがやるべき仕事だったからだ。
つまり
誰かがそれに腹を立てた。それは誰もがやるべき仕事だったからだ。
Everybody thought Anybody could do it, but Nobody realised that Everybody wouldn’t do it.
Eさんは、Aさんにできる仕事だと思ったが、NさんはEさんがやらないということに気付かなかった。
つまり
誰もが、誰でもできる仕事だと思ったが、誰も誰もがやらないということに気付かなかった。
It ended up that Everybody blamed Somebody when Nobody did what Anybody could have done.
結局、Eさんが、AさんができることをNさんがやったのに、Sさんのせいにした。
つまり
結局、誰でもできることを誰もやらなかったのに、誰もが誰かのせいにした。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
なぞなぞのようですが、深いですよね。One for All, All for One の精神にも通ずるものがあると思います。一人が自分個人のことではなく全体のために力を尽くし、たった一人の命を助けるために全員が尽力する。
考えるたびにその深さに気づかされる大切な教えであり、精神です。重要なことは、往々にして、シンプルな文章で表され、そういうすばらしい文に出会ったとき、感動を覚えます。
最近、女子高校生4人が松葉杖をついている人にぶつかり転ばせてしまったとき、謝るどころか「邪魔なんだけど、もっと端っこ歩いてくんない?」と吐き捨てたという記事を目にしました。さっと、見出しだけを読んだとき、このセリフを言ったのは転んでしまった人の方かと思ったのですが、逆だったなんて・・・。
ここには上記の精神のかけらもない。それどころか、逆転してしまっています!この話が本当だとしたら、誰かがやらなければならない、誰でもできることを誰もしない、それでいて自分以外の人を責めて、自分だけは反省しない人が多い社会になっているということかもしれません。
(ちなみに、私がその場にいたらガンガン意見すると思いますが。)
それにしても、こういうことってよくあるとおもうんですね、残念ながら。自戒の意味も込めて。だから、職業に貴賎はないと思うんです。ゴミを集めてくれる人たちや、下水管をキレイにしてくれる人がいなかったら困る。街で掃除をしてくれている人を見かけると本当にありがたいな、とおもいます。
人間見えないところ、気づかないところでたくさんお世話になっていることを忘れてはいけない。コイツ嫌い、とかアイツ嫌いと思っても、自分の子供が子孫が先へ行ってその人やその人の親戚に世話になるかもしれない。その人の先祖に自分の親や先祖が知らず知らずのうちに世話になっているかもしれない。そういう想像力を失ったら人間は終わりだと思うのです。
取り留めなくなってしまいそうなので、この辺で話を戻すと、上の文章ですが、もちろん、Everybody, Somebody, Anybody, Nobody の使い分けをすっきり理解したい人にも役立つとおもいます。
熱くなってしまいました。今日はこの辺で。

ヴィーガン(Vegan)のための抹茶ラテ

大学院の後輩が授業が全部終わったので帰国前に会いましょうということで、Victoriaのカフェで落ち合いました。
ここはお気に入りのお店のひとつで、WiFiもあり、ボックス席もあるのでちょっとした打ち合わせなどにも使えて重宝しています。
ここのところ他の場所へ行く機会が多かったのでじつはちっとご無沙汰していました。Vegan対応の抹茶ラテ、アーモンドミルクと豆乳から選べるというので、アーモンドミルクを注文。
ところが、人気だったらしくアーモンドミルクは売り切れだというので豆乳にしたのですが、Veganはかなりに浸透してるんですね。最近娘が「お腹に優しくて調子がいいの」というPaleoダイエット。
最初は「それって水着の上からまとうやつじゃないの?」と思ってしまったんだけどけっこう流行ってるんですね。炭水化物がないとか言ってたけど、Irritable Bowel Syndrome (過敏性大腸症候群)の人なんかには、こういうのがいいのかな?
最近、娘のリクエストでPaleoのシリアルのボックスが増殖中。こんどこっそり試してみようかな…怒られるかな。
それにしても、炭水化物の入ってないシリアル=穀物って、可能なんだろうか?
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